去年までのミニ四駆界隈は、タミヤがしかける「公式大会(普段はこの呼び方は避けてますけどあえて)」という試験問題に対してどういう「正解」をユーザー側が見つけるかという、何というか【受験】のような取り組み方が主流だったように思える。
それが今年に入って、SENMUさんの一連の仕掛けや「公式ミニ四駆部」の活動、もっと言えば「ヨンクラ」やハラダさんのマンガのようなタミヤが表に出ない企画がいくつも立ち上がり始めたというのは明らかな変化だと言えるだろう。
その潮目が変わるきっかけになったのは「デザインコンテスト」に他ならない。速さ、あるいは(コンデレ的な)完成度を求めることに疲れたフリークたちにとって、レイザーバック、ジオグライダー、ヘキサゴナイト、カッパーヘッド、そしてマッハフレームは考え方をいちどリセットして、このホビーの何が面白いのかを改めて探求するスタート地点になったのだと思う。
そういう中でライトノベルとボイスドラマという、仕込みに時間がかかる方法しかとれないのがもどかしい限りだが、ミニ四駆の楽しみ方の可能性を常に問い続けていきたいと思うのである。