極私的ビギナーのためのミニ四駆セッティングガイド
0.はじめに
今年に入って、「超速GP」の影響もありミニ四駆をあらたに始める方が増えた印象を持ちます。
その方々は一次ブーム(1987~1991年)もしくは二次ブーム(1994~1998)から現代ミニ四駆シーンに直行しているので、莫大に増えたパーツやブランニューのシャーシに戸惑うことも多いかと思います。
現在のミニ四駆ブームは「三次ブーム」と呼ばれており、2012年のジャパンカップを皮切りにはじまり、2015年ごろがピークでした。その後やや緩やかにはなりましたが、ホビーにおける一つのジャンルとして定着しつつあります。
その過程で様々なテクニックが開発され、SNSで拡散し、改良されるというサイクルが生まれています。それ故に「基本」が何なのかを知る前に最先端の応用に進んでしまう方が多いように感じています。
このスレッドでは一次ブーム、二次ブームをゆるく経験した41歳が、楽しく走らせられるセッティングとそれに必要なパーツを紹介したいと思います。
ただあくまで個人の印象もとづくので、「唯一の正解」ではないことはご承知ください。
このスターターパックを説明書通りに作っていただくと、 シャーシに以下のオプションを搭載したマシンができあがります。
・トルクチューンモーター2PRO
・スーパーハードタイヤ
・前後FRPプレート
・前部スタビライザーポール
・フロントアンダーガード
・リヤブレーキ
・マスダンパー
それぞれについて。
・トルクチューン2PROモーター
標準のモーターよりもパワーがあるモーターです。ミニ四駆のコースはコーナーが多いので曲がりながらでもスピードを落とさないことが重要になります。
はモーターの軸が貫通している「両軸」タイプのモーターを使用します。
・スーパーハードタイヤ
標準のタイヤより硬い素材で作られたタイヤです。コーナーでの旋回性能に優れ、ジャンプで着地した際の原則も少ないです。
・前後FRPプレート
ローラーを幅広にセットし、タミヤの規則で決められた最大幅105ミリに近づけます。またガラス繊維が配合された板なので、標準の状態よりもバンパーの強度が高くなり高速時でも安定して走ることができます。
・マスダンパー
現代ミニ四駆シーンにおいてキモとなるパーツです。
ジャンプの着地時に作動するパーツで、上下方向に動くオモリがマシンの「身代わり」となって動くことでマシン本体への衝撃が軽減され、安定した再加速が可能になるというものです。
このマスダンパーの形状や重さ、設置場所や設置方法についてはいまだに正解が出ておらず、それぞれのユーザーが様々な方法を試しています。
スターターパックでは後部に2個、シンプルに搭載されていますが必要十分な性能を発揮してくれます。
これだけのパーツをキットとは別に、間違えなく揃えようとするとビギナーにはかなりハードルが高いのですが、このスターターパックであれば一度にそろえることができるのです。
このスターターパックを説明書通りにしっかり組み立てることが、走れるマシンを作る第一歩と私は考えます。
ひとまず今日はここまで。
・前部スタビライザーポール
一次ブーム・二次ブーム期とも、マチバリに似たものをマシンの周囲に立て、コーナーで傾いた時の「つっかえ棒」にするスタビライザーポールは人気のパーツでした。現在では長いねじとアルミ製のパイプ(スペーサー)を使って同様の効果を持たせます。
このキットでは前部ローラーの軸に使うビスを伸ばし、その先にボールを取り付けるスタイルとなっています。
・フロントアンダーガード
ミニ四駆にはローラーを取り付けるためのバンパーがついているのですが、その下の空間は意外と弱点になります。
最近のコースではマシンがジャンプする場所が多く設けられており、着地でバランスを崩した際、コース内にとどまるためにはこの空間の処理が重要になってきます。
アンダーガードは、樹脂製の滑らかなパーツでこの空間を埋めることによって壁に乗り上げた場合のコース復帰を促す役割があります。
・リヤブレーキ
これもジャンプや坂の上り下りで重要なパーツです。路面すれすれにセットされた板をマシン後部にセットすることで、マシンが上下に傾いた際にこのパーツが路面に接触して減速=ブレーキ効果を発生させます。