「プロレス」という言葉についての明瞭な説明は、『アントニオ猪木をさがして』で引用されていた、「徹子の部屋」出演時の猪木さんの発言が最も的確と思われる。
プロレスとはスポーツではなく、試合の相手にだけではなく、観客をも相手にしなければならない競技である。
リアルファイトかどうかと言う意味では、先日の「所沢のタイソン」の試合の方がよっぽどリアルだろう。だが、あれに数万円、あるいは数十万円のカネを払えるかという話だ。
そしてリアルでないから「嘘」か、というと全くそんなことはない。実際に試合をご覧になられたフォロワー諸氏には言うまでもあるまい。
「『闘魂』とは、闘いを通じて己の魂を磨いていくこと」と猪木氏は生前に語っていた。
氏が生涯をかけて挑んだものに、いちプロレスファンとして戦っていきたいと思う。