【昼休みコラム】ミニ四駆の歴史6
7.レーサーミニ四駆(1990~91年・一次ブームの終焉)
1990年の3月にアニメ『ダッシュ!四駆郎』のアニメが終了したことは、右肩上がりだったミニ四駆ブームにブレーキをかける要因ではあったが、これだけで流れがせき止められたわけではない。
1989年に完成した「改造したマシンをコースで走らせる」という遊び方だったが、一次ブームの中でそれ以上のものを繰り出せなかったのもまた事実である。
マンガに登場するマシンが次々にリリースされる中、子供たちは新しい遊びに目を向け始めていた。
1990年11月、任天堂の次世代ゲーム機「スーパーファミコン」が発売されると、ホビーに傾いていた注目は一気にテレビゲームへと揺り戻された。
そして1991年の春には「四駆郎」の第一部が完結。第二部の冒頭、燃え尽きた四駆郎がゲームに興じている姿は皮肉でしかない。
作って改造して飾る、しか楽しみ方の無かったホビーに「走らせる」という新たな風を吹き込んだミニ四駆ブームは、こうしてしばらくの沈滞期に入るのだった。