【新生から進化へ】
そしてバンダイは「REVIVE」を超える「EVOLUTION」を目指した。
HG、MG、PG、RGの垣根を超えた一大プロジェクトである「GUNPLA EVOLUTION PROJECT」の第1弾として発売した「HGUC -GUNPLA EVOLUTION PROJECT- Zガンダム」は旧HGUC版Zガンダムの課題点であった可動域が改善され、合わせ目は目立ちにくく、変形時の余剰パーツも抑えられ、更なる高みへと登らんとするガンプラの未来を感じさせる出来栄えであった。
2019年のガンダム放映40周年イヤーを目前に控え、バンダイの挑戦は続く(完)。
【HGフルフレームへの挑戦】
HGシリーズといえばポリキャップを挟み込む形の簡易な構造のガンプラとして知られており、フルフレーム構造のガンプラはMG、RGが主流であった。
が、この認識を覆しHGレーベルでフルフレーム構造のガンプラを展開することになったのが「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」を題材にしたガンプラ「HG IBO」シリーズである。
1/144サイズの低価格帯でありながらガンダム・フレームという劇中の設定をそのまま再現し、劇中で進化していく過程をガンプラとしても再現できる「HG IBO ガンダム・バルバトス」は好評を博し、ガンプラの新たな可能性を切り開いたといえよう。
【REVIVE】
HGUCシリーズ通算200番目を目前に控え発売したのがHGUC第1弾キットであるガンキャノンを最新技術で再度キット化した「HGUC REVIVE ガンキャノン」である。初期HGUCのキットの中でも人気の高いキュベレイ、ギャン、グフ、そしてRX-78ガンダムがREVIVE版で発売し、好評を博した。
そしてHGUC200番のキットとして採用されたのがシャア・アズナブルとも呼ばれたことのある男、クワトロ・バジーナ大尉の乗機であり、これまた人気モビルスーツの1つ百式のREVIVEであった。
【HGオールガンダムプロジェクト】
TVアニメ「ガンダムビルドファイターズ」と連動する形で展開したのが「HGオールガンダムプロジェクト」である。
プロジェクトに先駆けて発売したガンダムエックス、シャイニングガンダム、ゴッドガンダムを含め、最新のクオリティでキット化された主役メカの数々はとりわけ平成ガンダムシリーズをリアルタイムで視聴していた世代の歓喜を呼び起こした。
このプロジェクトで開発された金型を流用した改造ガンプラを発売する手法はビルドファイターズトライ、ビルドダイバーズへと活かされていく。
【ガンプラHG、ここに極まれり】
ガンダムSEEDの続編であるSEED DESTINYの完結から2年後、新たなガンダムシリーズとして「機動戦士ガンダム00」が放送された。衝撃的な展開が様々な意味で話題を呼ぶ一方、HGシリーズではこの時期になり、ようやく原作通りの配色がほぼほぼ再現できるようになった。
特に2ndシーズンの主役機であるダブルオーガンダムの出来栄えは塗り分け・ギミック共に当時の最高水準であったといっても過言ではなく、実に10年前の製品でありながら2018年4月から放送開始の新作「ガンダムビルドダイバーズ」の主役機である「ガンダムダブルオーダイバー」のベースキットとして採用されていることからもそのクオリティが伺える。
極まった技術はファーストガンダム放映30周年を記念して発売した「HGガンダムVer. G30th」において存分に活かされた。特に、合わせ目のない一体成型のヘルメットは驚愕の一言であった。
【新たなるガンダムブームの到来】
ガンダムブームが一頻りピークを終えた2001年、バンダイとサンライズは仕上げの一手として「21世紀のファーストガンダム」を標榜したガンダムの新シリーズを大々的に発表した。それが「機動戦士ガンダムSEED」である。
同作は待望の新シリーズとして良くも悪くも話題になり、後半の主役機であるHG1/144フリーダムガンダムは飛ぶように売れた。
肝心のガンプラの出来であるが、前半の主役機であるストライクガンダムの出来は当時の水準から見てもお粗末なものであり、複雑なディテールの塗り分けは困難を極めた。
フリーダムガンダムに至っては製品がウイングを展開するハイマットモードとウイングを畳んだ状態で砲撃形態に移行するフルバーストモードを切り替えながら戦うという初期設定を元に作られていたのに対し、アニメ本編では後出しでウイングを展開したまま砲身を展開するハイマットフルバーストモードに設定が変更されたことによる齟齬が露骨に表れていた。HGレーベルでのハイマットフルバーストモードが完全再現されるのは実に12年後のことである。
【HGUC発足】
TVゲーム「SDガンダムGジェネレーション」「ギレンの野望」シリーズのヒットもあり、ファーストガンダムをリアルタイムで視聴していない世代にも宇宙世紀ガンダムシリーズが浸透してきたのを見計らってか、バンダイは宇宙世紀ガンダムシリーズのモビルスーツを1/144サイズで商品化するという勝負に出た。
カトキハジメ氏による綿密な設定考証を踏まえたキットデザインにより、シリーズ放映当初から比べれば格段に完成度の高くなったガンプラは多くのファンの心を掴み、1つのムーブメントを巻き起こしたと言って差し支えない。
リアルタイムで「HGUC RX-78-2ガンダム」を発売日に購入して作っていた筆者は両親から「お前の作ってたガンダム、ニュースで見たぞ」と言われて驚いたものである。
【コレクションアイテムからの脱却】
時は流れ1998年頃、OVA「機動戦士ガンダム第08MS小隊」のキットであるHGグフカスタムが発売した。
当時のバンダイの技術が存分に詰め込まれたキットは、子供向けのコレクションアイテムでしかなかった1/144サイズのガンプラが秘めたポテンシャルを感じさせるには十分なクオリティであった。
時を同じくして、OVA「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz」のキットがHGFA(ファイティングアクション)と題され、パーツの差し替えにより劇中の印象的なアクションを再現可能なガンプラが1/144サイズで展開された。HGFA1/144ウイングガンダムゼロカスタムはツインバスターライフルの両手持ちが再現できるガンプラであったが、このポージングは同時期発売の1/100サイズキットでは再現できなかった。
うろ覚えガンプラHGシリーズの歴史
【多色形成ランナー】
そもそもは1990年にガンプラ誕生10周年を記念してスタートしたのがガンプラHGシリーズである。現在では1/144サイズのガンプラのレーベルとして周知されているHGシリーズであるが、当初は1/144、1/100、1/60が混在するレーベルとしてスタートした。
HGシリーズ初のガンプラとして、RX-78ガンダム(絶版品)、ガンダムMk-II、Zガンダム、ZZガンダムがリリースされたが、1つのパーツに複数の色が組み込まれた状態で成形されたキットは初心者には優しくても塗装派の模型マニアにはウケが悪かった。だが、このHGシリーズで培われた技術は後々にアドバンストMSジョイントという形で活かされていくことになる。
ガンプラからの派生でミニ四駆にも首突っ込んでる系の人。